リテーナー(保定装置)を怠るとどうなる?役割、種類、使用方法と注意点について解説
インビザラインを含む歯列矯正治療が完了した後、患者様は「保定期間」に入ります。この期間中に歯並びを安定させるために用いるのが「リテーナー(保定装置)」です。リテーナーにはいくつかの種類があり、患者様のニーズや生活スタイルに合わせて選択できます。この記事では、リテーナーの役割や種類、さらに使用方法や注意点を詳細に解説します。歯科医院でのインビザライン治療の知識を深めて、理想的な歯並びを長期間維持するための参考にしてください。
リテーナーが必要な理由:後戻りを防ぐために
矯正治療で歯が新しい位置に動かされた後、歯は元の位置に戻ろうとする性質があります。この現象を「後戻り」と呼びます。特に矯正治療が完了したばかりの歯は、周囲の骨や組織が安定しておらず、再び動きやすい状態です。リテーナーはこの後戻りを防ぎ、歯が新しい位置に安定するまでサポートします。
一般的に、保定期間は矯正治療期間と同程度か、場合によってはそれ以上の期間がかかると言われています。適切な保定期間を経ることで、治療結果を長く維持し、後戻りを防ぐことができます。歯科医師の指導に従い、リテーナーを正しく装着することで、治療結果を長期的に安定させることが可能です。
矯正治療のリテーナーの種類
リテーナーには複数の種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。以下は、矯正治療治療後に使われる代表的なリテーナーの種類と特徴です。
1. マウスピース型リテーナー
マウスピース型リテーナーも透明で目立ちにくく、取り外しが可能なリテーナーです。インビザライン等のマウスピース矯正装置と類似しており、透明な素材で作られているため、審美性が高いのが特徴です。自宅で手軽にお手入れができるため、衛生的にも安心です。しかし、食いしばりや歯ぎしりが強い場合には、リテーナーが破損しやすい可能性があるため注意が必要です。
- メリット:審美性が高く、取り外しが可能なためお手入れがしやすいです。
- デメリット:取り外しが可能なため、装着時間を守る自己管理が必要です。装着時間が不足すると後戻りのリスクが高まります。
2. ビベラリテーナー(Vivera Retainer)
ビベラリテーナーは、インビザラインを製造しているアラインテクノロジー社が提供する専用の保定装置で、マウスピース型リテーナーの一種です。インビザライン治療で使用するマウスピースより硬くマウスピースの厚さも異なります。ビベラリテーナーは1枚もしくは3枚セットで提供され、通常、数か月ごとに新しいものに交換します。定期的に交換することで清潔さと強度を保ち、効果を維持します。
- メリット:ビベラリテーナーは透明で目立たず、取り外しが可能なためお手入れがしやすく衛生的に使用できます。また、歯全体をカバーするため、しっかりと固定されます。
- デメリット:取り外しが可能なため、装着時間を守る自己管理が必要です。装着時間が不足すると後戻りのリスクが高まります。
3. リンガルリテーナー(固定式)
リンガルリテーナーは、前歯の裏側にワイヤーを接着する「固定式」のリテーナーです。取り外しができないため、患者様がつけ忘れる心配がなく、自己管理が難しい方でも使用できます。リンガルリテーナーは歯の裏側に装着されるため、見た目を気にすることなく使用できるのも利点です。
- メリット:固定式なので、装着の「つけ忘れ」がありません。自己管理が難しい方にも適しています。
- デメリット:デンタルフロスが通しにくく汚れがたまりやすい傾向にあり、虫歯や歯周病のリスクに繋がる恐れがあります、丁寧な清掃が必要です。また、万が一ワイヤーが外れると修理もしくは再装着が必要です。
4. ホーレーリテーナー(プレート型)
ホーレーリテーナーは、取り外しが可能なプレート型のリテーナーで、ワイヤーを使って歯を固定します。このタイプは噛み合わせ部分を覆わないため、噛み合わせの調整が容易です。噛み合わせの力がかかることを想定して設計されているため、歯ぎしりの癖がある方にも向いています。
- メリット:噛み合わせ調整が可能で、食事や歯磨き等の際に取り外しも簡単です。清掃もしやすく虫歯リスクも軽減できます。
- デメリット:審美性が劣る場合があり、透明なリテーナーに比べると目立ちやすいことがあります。異物感があり、慣れるまで話しにくい場合があります。
リテーナーの使用方法と注意点
リテーナーを正しく使用するためには、いくつかの重要なポイントがあります。
1. 装着時間を守る
リテーナーの装着時間は、1日20時間以上が推奨されています。特に保定期間の初期は歯が動きやすく、装着時間を守らないと後戻りが発生する可能性が高まります。リテーナーの装着時間を厳守することで、矯正結果を維持し、理想的な歯並びを保つことができます。
2. 清潔を保つためのメンテナンス
リテーナーのメンテナンスも重要です。取り外し可能なリテーナーの場合、食事や歯磨きの後はリテーナーを外し、水で洗い流します。臭いや汚れの原因にもなるため週に数回、専用のリテーナークリーナーを使用して清潔を保つことが推奨されます。また、熱湯での洗浄はリテーナーが変形する恐れがあるため避けましょう。
- 清掃の手順:専用のリテーナークリーナーまたはぬるま湯や流水ですすぎ優しく洗浄します。
- 注意点:リテーナーをティッシュに包むと、誤って捨ててしまうリスクがあるため、専用のケースを使って保管するようにしましょう。
3. 破損や紛失への対策
リテーナーは紛失や破損のリスクがあります。取り外した際は必ず専用ケースに入れて保管し、出先での紛失を防ぎましょう。また、破損した場合はすぐに歯科医院に連絡し、早急に新しいリテーナーを作成してもらうことが重要です。
まとめ
矯正治療後の保定装置「リテーナー」は、矯正治療後の歯並びを長期間維持するために不可欠です。ビベラリテーナー、リンガルリテーナー、マウスピース型、ホーレーリテーナーなど、それぞれの特徴や取り扱いを理解しましょう。リテーナーの装着時間を守り、定期的に清掃することで、歯並びを理想的な状態で維持できます。
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